住宅手当をもらう いつから?

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住宅手当をもらうには?申請はいつから・いつまで?その理由とは

執筆者: 宮城正輝 健康管理士・生活のアドバイザー

 就職先を探すときは給与や有給休暇だけでなく、福利厚生の充実度もチェックすべきです。特に・・

必ず見ておきたい
住宅手当が支給されるなら好条件です

 会社に家賃補助の制度があるとお金のやりくりが楽になります。この住宅手当(家賃補助)にまつわる・・

住宅手当 いつから?
  • 住宅手当とは いつから・いつまで頂けるのか

  • 持ち家(親の持ち家)・社宅・賃貸住宅の違いとは

  • 一人暮らし:単身者が申請できる条件

 これらの疑問について分かりやすく見ていきます。

住宅手当とは どのような手当なのか

住宅手当とは 家賃の一部を負担してくれる

 就職のために田舎から都会に出てくると、避けては通れない問題に遭遇します。

厳しい出費に
都会であればあるほど賃貸料が高い

 この悩みを少しでも改善してくれる補助制度が「住宅手当」です。住宅手当とは・・

助かる制度
  • 賃貸物件の家賃の一部を負担する

  • 持ち家の住宅ローンの返済を補助する

 こんな仕組みです。すでに所有している一軒家やマンションのローン、または賃貸物件の家賃を補助してくれます。

社宅に住むことができるとお得である

社宅に住むことができるとお得である

 住宅手当の補助のスタイルは主に2つのパターンがあります。

費用が安くなります
  • 従業員が希望する物件を賃貸、その家賃にかかるお金を補助

  • 企業側が勤務地の近くに「社宅」を用意し激安で賃貸

寮、社宅ありの会社はよく確認すること

 このどちらかのスタイルになりますが、社宅、また学生寮と同じように企業も社員向けの社員寮があります。その違いは・・

一般的に社宅は「世帯向け住宅」、社員寮は「単身者向け住宅」と分類されることが多いようです。

社宅は各々での自炊が前提となり、社員寮には安価な料金で食事や掃除、洗濯などのサポートがあるケースもあります。

 結婚していて子供もいるなら社宅、独身なら社員寮という分け方が一般的になっています。

住宅手当の申請理由とは:今の状態を説明して理由を明確に

住宅手当の申請理由とは:今の状態を説明して理由を明確にする

 会社から住宅手当をつけてもらう前に申請にまつわる書類・・

  • 住宅手当の申請書

  • 賃貸契約書(住居の立地、坪数が分かる書類など)のコピー

 これらの提出を求められることがあります。

 このとき「住宅手当の申請理由」を書く必要があるのですが、この内容に悩む方が多くいます。まず、前提として住宅手当は企業ごとの独自ルールになるので、他社でOKだった申請理由が通るとは限りません。

住宅手当を申請したい 提出書類「住宅手当 申請理由」の文例

「住宅手当を申請したい」その理由について述べる文例とは

 簡単に住宅手当の申請理由の例を挙げると・・

住宅手当 申請理由の例
親と同居していた実家のある○○市からの通勤では、電車通勤、マイカー通勤ともに1時間ほどかかることから、隣町の○○町で見つけたワンルームの賃貸アパートを借りました。
先週までに賃貸契約は完了しており、これから引っ越しの段取りとなっています。
この賃貸料の負担が軽減すると非常に助かるため、住宅手当を申請したいと考えています。

 このような簡潔な文章で大丈夫です。

 「住宅手当の申請理由」は、緊張する入社・面接時の書類とは違い、すでに入社が決まった後の「状況を説明する書類」なので、肩の力を抜いて(敬語は不要)今の状態を200文字くらいの文章にするだけです。

住宅手当のお金はどれくらい支給されるのか

住宅手当としてどれくらいの金額が支払われるのか?

 住宅手当については労働基準法などの法律は関係しておらず、それぞれの企業が独自にルールを決めています。つまり・・

他と同じではありません
住宅手当の支給額は会社によります

住宅手当と借上社宅の違い

 会社側からすると、住宅手当とは従業員の生活費の負担を軽くして、より業務に専念してもらうために設定している「福利厚生」となります。福利厚生とは・・

企業が従業員やその家族の暮らしの支えの一部として用意するもの

 社員食堂やレクレーション費用のことであり、中でも大きな目玉が住宅手当となります。

住宅手当はいつから支給?支給開始の期日とは

住宅手当はいつから支給?支給開始の期日とは

 先に説明したように、住宅手当はそれぞれの企業が設定しています。そのため、住宅手当をいつから支給するかについては・・

他社の人には分からない
在籍している企業が規定している内容に準じます

 他社の住宅手当が開始された月と その金額が分かっても、参考にしかなりません。

MRの住宅手当が手厚い理由

 新しい企業に就職したのであれば、人事を担当している事務員に・・

住宅手当はいつから
支給されますか?

 このように確認すると、確実な支給開始日が分かります。

 大きめの企業であるなら 就業規則を掲載している社内サイト、または、社内報に「給与:各種手当てのルール」を説明しているページがあるかもしれません。

支給例:住宅手当はいつから支給されるか

支給例:住宅手当はいつから支給されるか

 住宅手当がいつから支給されるのかについて、一般的な例ではこのようになります。4月から新入社員として企業に就職した場合を仮定します。

住宅手当がいつから支給されるか
給与計算の区
切り・支給日
住宅手当の
支給開始
20日締め・
月末払い
4月末の最初の給与
月末締め・
翌月10日払い
5月の最初の給与

 このようになります。多くの場合、入社と給料の計算する区間が合っていない場合が多いので、上の例の場合なら

いつから支給?
  • 4月1日から20日までの給与(通常の2/3)

  • 住宅手当:満額の2/3を支給する

 このルールが基本となるはずです。

月あたり3万円の住宅手当が支給されるとき

月あたり3万円の住宅手当が支給されるとき

 例えば、住宅手当が「1月あたり3万円支給」となっているなら・・

日割りで金額を決める
  • 20日締め → 勤務は20日間 → 2万円支給

  • 月末締め → 勤務は30日間 → 3万円支給

 こうなっているはずです。

地方公務員の住居手当

 または、初月が20日の勤務日数だったとき、会社の規定にある「30日に満たない場合は該当せず」という条件にひっかかって支給されないパターンもあるかもしれません。

 そして、また別のケースとして・・

別のパターンもあり
  • 今月は30日に満たないので「支給は0円」で翌月に繰り越し

  • 翌月の住宅手当3万円 + 繰り越し2万円で「5万円」を支給

 このパターンもありそうです。

 いつから支給されるかを決めるときに「提出書類が揃って承認されてから」という条件もあるはずです。つまり・・

予想外に
提出書類に不備があれば「保留」となり支給開始がずれ込む

 これもあり得ることです。いずれにせよ、それぞれの企業独自の「住宅手当の支給規定」があるはずなので、経理をしている事務員に問い合わせないと正解は分かりません。

住宅手当の支給はいつまで?

住宅手当の支給はいつまで可能か?

 勤めている会社から住宅手当をすでに頂いている場合、この住宅手当がいつまで続くのか気になります。多くの場合、住宅手当がなくなってしまうのはこのような条件のときです。

支給が終わるとき
  • 住宅手当の規定外となる住居へ引越した

  • 会社側が福利厚生費を見直した(住宅手当の減額)

  • 現在の会社を退職する

 退職時には、給与が終了すると同時に住宅手当もなくなります。これは簡単なのですぐに分かりますが、重要になってくるのは会社に在籍したまま「引越し」を予定している時です。

賃貸に住んでいないともらえない・持ち家との違い

持ち家|住宅手当がある方向けの考え方

 住宅手当とは、福利厚生の一つなので「従業員の生活の負担を軽くする」ための手当です。なので、各従業員のライフスタイルによって住居手当の金額にも差が出るように設定しています。例えば・・

違いがあります
  • 賃貸住宅 → 4万円

  • 持ち家 → 1万円

  • 社宅 0円

 このようなルールの企業があった場合、賃貸アパート(またはマンション)から一戸建ての持ち家へ引越しをすると、住居手当はなくなります。20年が経過した時点で計算してみると・・

20年トータルでは?
  • 賃貸住宅を借りている場合は「960万円」支給

  • 持ち家だと「240万円」支給

 これだけの金額の差が出てしまうので、住居にかかるトータルの費用は賃貸住宅を借りつつ「住宅手当をもらい続ける」方が生活費のやりくりは楽かもしれません。

 ただ、住居の快適度は持ち家(一戸建て)が圧倒的に優れているはずなので、支給される住宅手当が減額しても、一戸建てを選択した方が断然にメリットがあるはずです。

住宅手当の支給対象と支給対象外となる条件とは

住宅手当の支給対象と支給対象外となる条件とは

 住宅手当は企業がルールを決めることができるため、いくつかの条件が重なると支給対象者が限られてしまう可能性があります。例えばこのような状況があります。

2倍支給するのはおかしい
社内結婚をして二人が同じ建物に住んでいる場合

 お互いが正社員の条件であるなら、給与で住宅手当を支給するのは「世帯主」のみとなります。また雇用形態についても・・

企業によっては
  • 正社員のみが支給対象

  • 雇用形態について規定なし

 としている企業もあります。このあたりのルールについても「労働基準法」などは関係しておらず、企業が独自に決めています。

単身者には支給されない企業もある

単身者には住宅手当支給しない企業もある

 求人情報の福利厚生の項目に「住宅手当」の記載があっても支給されないというケースもあります。それは・・

条件に該当せず
単身者で雇用条件が適合しない場合です

 企業によっては、転勤してきたスタッフ(単身赴任者)の生活を支えるために 住宅手当が設定されている場合があります。

 つまり、県外に家族と暮らしている住居(家庭のある方)が支給対象となります。そのため、地元で就職先を探して採用された方は 支給する条件に該当しない事になります。

手当を減らしていく企業が増えている

 最近では、仕事の成果に直結する手当のみを支給していく企業が増えてきています。住宅手当や家族手当などの・・

無くなる傾向に
職務の努力とは関係ない手当は縮小・廃止の方向

 という考え方があります。これも、企業が正社員を大事に囲っていくという考え方から、有能な人材を随時採用したい(派遣スタッフの割合が増加している)という現状を反映しています。

 より職務に貢献するスタッフは「職務手当」などで報酬をアップしていく「成果主義」が採用されています。

まとめ:支給条件 いつから 住宅補助いつまで?

 住宅手当を支給している企業は5割程度であることが分かっています。いつから支給されて いつまで頂けるのかについては、企業ごとに決めるルールなので事務員に問い合わせるべきです。

 住宅手当ではなく借り上げ社宅の制度なら、所得税や住民税、社会保険料などが減少するので企業側も税金対策になります。