今の時代は銀行にお金を預けても利息が期待できないので、銀行へお金を置いておくメリットがありません。
日本銀行は「お金を預けてないで、でガンガン使って景気をよくしましょう」という意図で金利を操作していますが、将来が不安なので・・
そしてネットでは、高額な相続税を逃れる裏技・自宅で現金を保管するメリットがいろいろと注目されています。そんなタンス預金にまつわる・・
タンス預金は いくらまでが適当か
災害時に備えた保管方法・安心の金額とは
タンス預金に最適な金庫とは
これらの疑問について分かりやすく見ていきます。
タンス預金とはどんなお金ののこと?
定期的に日銀が資金循環統計を発表します。それによると、近年は銀行に預ける金額が減っていても なかなか使われない状態であるため、自宅に保管(タンス預金)を優先する方が多くなったと見ています。
タンス預金とはこのような考え方のお金です。
銀行・信用金庫などに預けないお金
実印・通帳・債権の保管場所に現金を保管
銀行に預けても利息が少なすぎてお得感が無くなったので、タンス預金として自宅に置いておくという考え方です。
ちなみに欧米では、タンス預金をするときの保管方法は「マットレスの下」が圧倒的に多い事が分かっています。日本ではタンス預金、欧米はマットレス預金と言えそうです。
家庭用の金庫がドンドン売れている
タンス預金をするときは保管方法が大事になってきます。
多くの方が思いつく貴重なものを保管するスタンダードな場所は「タンス」です。実印・貯金通帳とともに 現金を保管する方も多くいました。しかし、銀行に預けていた現金まで自宅に置くようになると・・
この流れがあり、銀行の金利が下がるにつれて金庫が飛ぶように売れています。この購買欲の動きから分かるのは・・
自宅に大金を保管するのは危険かもしれない
多くの方が 不安要素があることは認識していながら、タンス預金を選んでいます。このタンス預金の仕方・決断は正しいのか?メリット・デメリットを見ていきます。
自宅にお金を置いておくメリットとは:タンス預金のなぜ?
日本の将来は少子高齢化が続くことが確定しているので、年金でもらえる金額:受給金額が今よりも減少していくことが予想されます。そんな不安があるので、できるだけ多く現金を残しておきたいところです。
なので、銀行を信用して大量のお金を預けっぱなしにしていると・・
こんな最悪な状況に遭遇する可能性があります。そのため「ペイオフ対策」を知り、何をすべきか考えておく必要があります。
ペイオフ対策で預金上限は1,000万円に
出典:三井住友銀行
実際に銀行が破綻したとしても、他の銀行が吸収合併したり、何らかの救済措置で対応してくれる可能性が高い:つまりペイオフは実施されないとの見方が強いのですが、過去には実際にペイオフが実施されたことがあります。
この問題を解決するためには・・
この答えが正解だといえます。
複数の銀行に1,000万円を上限に預金して、残りを自宅にてキープが正解です。
相続税対策にもタンス預金が有効である
もう一つは相続税の対策としての考え方です。タンス預金として自宅に現金を保有しておくことで、税務署が銀行の預金から資産をチェックしたときに・・
相続税は資産の総額を計算して算出するので、この金額をできるだけ少なくすることが相続税対策には有効です。そして、もう一つ方法である 贈与税を非課税にする「基礎控除110万円」と併用します。
基礎控除110万円の対策:贈与税の計算方法
贈与税の計算方法はこのようになります。
1人あたり、1年で110万円までは贈与に含まれません。つまり、子供が3人いた場合には生前から(病気・または死亡について意識しない何年も前から)・・
十年間の期間で、1人あたり110万円を3人に与え続け、十年後には、3,300万円の贈与を(税金を全く取られずに)完了するというやり方です。このやり方はもちろん合法で、多くの方が取り組んでいる方法です。
タンス預金で現金を保有し続けて、所有現金を少なく見せることができます。そして「基礎控除110万円」ルールを併用すると、非常に有効な相続税対策となります。
タンス預金の金額はほぼバレている
税務署は、個人(その家族)が自宅で保管している「タンス預金の有無」と、おおよその金額を知っています。これは・・
マイナンバー制度で、収入・税金の流れを正確にチェックできる
脱税をしていないのであれば、法人税、所得税、事業収入、株にまつわる収入は筒抜けになっています。過去何十年ものデータを集計すると、おおよその自宅保管の資金:タンス預金が分かります。
ある程度の金額以上の収入があるなら確定申告をする必要があるので、ナイショで高額のお金を貯め込むことは困難です。
タンス預金のデメリットとは
タンス預金のデメリットは、銀行に預けていないので全てのトラブルの責任を自分で負う必要があることです。
火災でタンス預金が灰となる可能性がある
震災時にも現金を持って移動する必要がある
火災保険や地震保険では現金は保証対象外である
自然災害に遭遇した場合、保険会社に現金を保証してもらうことができないので・・
自宅が土砂で流されて崩壊
火災で灰になる
こんな状況に遭遇したときに、タンス預金が救出できないかもしれません。
もしくは、災害がおきた時 見事にタンス預金を持ち出せたとしても、バッグに入った現金を持って長距離を歩くのは困難です。
盗難されるリスクを警戒すべき
最近は、銀行へお金を預けずに自宅保管するタンス預金がトレンドになっているので、裕福な家庭ほど自宅貯金が多いと予想できます。
自宅の設備として破壊が困難な据え置き型金庫(持ち出しは考えない)を設置すると、災害時には建物が崩壊する前に金庫を開けて中身を取り出す必要がでてきます。
セキュリティ面のメリットは、同時に災害時のデメリットとなります。
タンス貯金の入れ物をどのサイズにするか
タンス預金のデメリットから予測できるのは、金庫が大がかりになると、自宅が破壊してしまう災害に遭遇したときには、中身を持ち出す必要があります。そのため・・
軽い入れ物にすると持ち運びしやすいメリットがあります。このあたりを踏まえて、タンス預金のために注目されている金庫を見ていきます。
耐火・耐水金庫でタンス預金をガッチリ守る
自宅に設置する金庫のうちでも、高い安全性と耐火性能が備わっている金庫なら安心です。そんな高性能なタイプもAmazonで安く販売されています。
35000円~60,000円あたりの予算を準備できれば、ダブルロック+耐火(1時間以上)+耐水のタイプを購入できます。
サイズもちょうどよいタイプが人気であり、レビューの内容もとても良好となっています。
ハイセキュリティ構造 – カンヌキの太さが従来比60%UP。極太カンヌキを装備
デジタルメディア耐火テスト認定品 – CD・DVD・フラッシュメモリの耐火性能
水からも守る – 火災時の消火放水や、豪雨や台風などの水害による浸水をガード
火と水、窃盗のリスクを最小限に抑えることができます。
コンパクトサイズの金庫が人気
先に紹介した耐火金庫はサイズも大きく重量がありますが、それよりもコンパクトタイプの金庫を選ぶ考え方もあります。重量があって盗難予防の機能が充実している大型よりも、手提げタイプの簡易金庫を選ぶ方が多いのは・・
このメリットがあるからです。
洪水に襲われて流されそうな時
地震の警報が鳴って急いで外に出るとき
火災の中にいて急いで脱出するとき
据え置き金庫で守る考え方ではなく、鉄でできたブリーフケース(ナンバーロック+南京錠+特殊キーつき)として考えます。緊急時には金庫ごとサッと持ち出します。
簡易的なダイヤルキータイプから、ダブルロックで重量のあるタイプなどサイズ・バリエーションともに豊富にあります。1,500円~5,000円あたりの価格なので、タンス預金の保管場所としてよい選択となりそうです。
まとめ:タンス預金の仕方 保管方法 貸金庫 金額
タンス預金は緊急時にすぐに持ち出せる入れ物(リュックなど)に保管する方法、または重量のある金属でがっちり固定する耐火・耐水で守るタイプの金庫へ仕舞います。
債券・証券・アクセサリなどの貴重品が多いなら据え置きの耐火金庫を用意し、中に手提げのコンパクト金庫を置いてタンス預金を入れます。すると、緊急時にはすぐに持ちすことができます。