娯楽費・レジャー費・遊興費の違い

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娯楽費・レジャー費・遊興費の内訳 違い|社会人の平均とは

執筆者: 宮城正輝 健康管理士・生活のアドバイザー

 家計簿をつけるようになると、娯楽費の範囲をどこまでにするか迷うことになります。

 招待された飲食、自治体で決まっている集まりでの飲食、生活に必須なものを買ったはずが、いざ家計簿をつけるときになると・・

これはどう見ても
娯楽費でしょ?

 こんなことがあります。娯楽費との選択を迷ってしまうのはこの他にもあって・・

娯楽の範囲では?
  • 交際費はどっち?

  • 被服費はどっち?

  • 外食費はどっち?

  • お小遣いはどっち?

 これらに含める範囲が曖昧になってしまいます。そんな娯楽費にまつわる疑問を分かりやすく見ていきます。

娯楽費とは?レジャー費・遊興費の違い

娯楽費とは?レジャー費・遊興費の違い

 娯楽費とは「行楽・趣味に使うお金」という意味になりますが、実際のところ家計簿の分類で使うグループ名となれば、イメージしやすい名称にすべきです。

 娯楽の目的に近い:同じ感じで使える言葉はこのあたりです。

娯楽費に含む?分ける?
  • 交際費

  • 遊興費

  • ファッション費

  • 飲酒費

  • 旅行費

  • レジャー費

  • ペット費

  • スポーツ費

  • ネット課金費

 娯楽費とレジャー費を分けてもOKであるし、飲み会のお金なら「飲酒費」としてまとめるのもアリです。後で見直したときに、改善ポイントが探せるヒントになるグループ分けを心がけます。

 自宅で自炊する食事に対して、外でお金を払う食事を「外食費」としている家庭は多いはずですが・・

楽しみなら一緒
外食費を娯楽費の中に入れる

 この方法で仕分けする方法もアリです。

 ファッション費として「バッグ・アクセサリー・衣類」の購入費用を分けたり、または「ゴルフ費」「カー用品費」など、独自の科目を作るやり方があります。

娯楽費の範囲を決める:改善ポイントが分かる家計簿とは

娯楽費の範囲を決める:改善ポイントが分かる家計簿とは

 家計簿でまとめていく項目の割り振りをするときには、「まとめすぎず・バラけすぎず」のバランスが大事です。

 娯楽費の金額が増えてきて その中に毎月の定番となっている出費があるなら、新たな項目を作って → 「娯楽費の外に出す」ことで、使ったお金の流れが明確になります。

分かりやすい家計簿
娯楽費の中でも50%を超えてくる項目は、単独の名称へ

 特にレジャー費(または旅行費)は、楽しんだ後の反省点を踏まえて、来年度の行楽イベントを計画するときの指標になるので、娯楽費の内訳から分けておくべきです。

「贅沢であるか」を娯楽費の指標とする

「贅沢であるか」を娯楽費の指標とする

 どこまでを娯楽費とするか?については・・

普段はありえない出費
娯楽費 = 贅沢をするお金

 このような分け方をすることができます。貯金がなかなか進まないなら、真っ先に「娯楽費」の見直しを進めます。

 次は、総務省が発表している集計結果から、娯楽費の平均値を見てみます。

娯楽費の平均・内訳とは?一般家庭の平均値

家計調査年報(家計収支編)

 総務省統計局の家計調査年報によると、娯楽費の平均値はこのようになります。この平均値には、「被服費」「外食費」「交際費」が含まれていない数字となっています。

娯楽費の平均(1月あたり)
総世帯 25,772円
二人以上の世帯 28,314円
単身世帯 17,771円

 この娯楽費の内訳には・・

統計局の分け方
  • 教養娯楽用品

  • 書籍などの印刷物

  • パック旅行

  • 習い事の月謝

 これらが該当しています。これでは範囲が狭すぎて参考にならないので、もう少し一般的な「娯楽」の範囲を含めて現実的な数字にしてみます。

一般的な娯楽とされる金額を加えた数値とは

一般的な娯楽とされる金額を加えた数値とは

 家計調査年報では娯楽費の範囲外となっている・・

娯楽費に入れる
  • 美容サービス

  • 身の回り用品

  • たばこ

  • 諸雑費

  • こずかい(使途不明)

 これらの金額を含めた「より一般家庭の娯楽の分類に近い数字」を見てみます。

諸雑費・おこづかいを含めた娯楽費の平均
総世帯 83,518円
二人以上の世帯 98,422円
単身世帯 51,089円

 このようになります。総世帯の消費支出(全ての出費)は24万7千円となっています。この数値と自分の家庭の平均値を比較することで、どの位置にいるのか(多いか・少ないか)が分かります。

 娯楽費の数字が平均値よりも高いなら、改善について考える必要があるはずです。

大学生の娯楽費とは:月あたり平均値・内訳

大学生の娯楽費とは:月あたり平均値・内訳

 先に示した「一人暮らし:単身世帯」の娯楽費平均は、社会人の全てが(未婚の高額所得者も)含まれます。そのため、娯楽に使える平均額も高めになります。

 大学生だけを対象とした金額では・・

大学生の娯楽費 平均は22,000円前後

 このようになります。

大学生の娯楽費:全体に占める割合とは

大学生の娯楽費:全体に占める割合とは

 全国大学生活協同組合連連合会が提供している「大学生の生活実態調査」によると内訳はこうなります。

大学生の生活費:月々の内訳
(第52回学生生活実態調査)
食費 12,580円
教養娯楽費 8,240円
書籍費 1,450円
日常費 4,900円
電話代 2,280円
その他 3,180円

 大学生協のデータなので内訳が真面目な項目となっていて、「飲み会の費用」のような分類になっていません。「教養娯楽費」とは、書籍の購入や娯楽に関することであるので、TUTAYAやゲオで買っている物が範囲に入るはずです。

超節約してる大学生|一人暮らし

 全ての合計では32,630円となっていますが、食費の12,580円以外:「日常費」「その他」も娯楽として含めると「大学生の娯楽費:平均」は22,000円ほどになります。

娯楽費と交際費の違い ルールを設定して分けること

娯楽費と交際費の違い 範囲を設定して分けるように

 娯楽費と似たような勘定科目に「交際費」があります。両者の違いは家庭によって独自のルールで線引きして良いのですが、一般的にはこのような分け方となります。

娯楽か・交際か?
  • 娯楽費 = 自分の意志でお金を使って遊ぶこと

  • 交際費 = 他から誘われてお金を使って遊ぶこと

 この考え方で区切っていくなら、「○○居酒屋 割り勘 4,000円」のイベントがあった時に・・

忘れないように
集まった理由を明確に記録しておく

 これをやっておくと、「娯楽費」と「交際費」のどちらであるかはっきり分かります。

誘ったなら娯楽、誘われたなら交際の考え方

誘ったなら娯楽、誘われたなら交際の考え方とは

 職場の上司や同僚から誘われた場合は「交際費」が該当しますが、(自分が言い出しっぺで)知り合いを誘って飲みに行くと娯楽費が該当します。そして、娯楽で使うお金の大半を占めてしまいそうな・・

親友との食事+お酒は?

 学生の頃からの友人や趣味の仲間で集まってお酒を飲んだなら「誘われた」「誘った」については関係なく、「娯楽費」で間違いないはずです。

冠婚葬祭の出費をどのように分類するか

冠婚葬祭の出費をどのように分類するか

 娯楽費と交際費のルールからすると、冠婚葬祭でお金を使う時には「交際費」の範囲に該当するはずです。ただし、結婚式の披露宴会場を後にして気の合う仲間たちと・・

楽しんだなら娯楽費
二次会・三次会に流れて飲み直した

 こんなときは「娯楽費」の範囲に該当しそうです。

避けられない決まった出費
結婚式や葬儀の費用は交際費(または冠婚葬祭費)とする

 冠婚葬祭のためにお金を使った費用「礼服、移動の交通費、プレゼント」などは、まとめて「冠婚葬祭費」となりそうです。

 家計簿は「後で見直して良い方向へ修正する目的」で記帳するので、冠婚葬祭のような仕方がない出費は普段の生活で消費するお金の範囲から「除外」すべきです。

娯楽費の範囲を決める:チェックしやすい仕分け例

娯楽費の範囲を決める:チェックしやすい仕分け例

 判断に迷ってしまう微妙なファッションアイテムは、基本のルールとして「必ず必要である」なら被服費。間に合っているのに追加で買うなら「娯楽費」に含めるという考え方もあります。

 ただし、この考え方で家計簿をつけていくと、同じジャンルのファッションアイテムを買ったのに「先月は被服費、今回は娯楽費」となります。そうなると、服の買いすぎチェックができない家計簿となってしまいます。

範囲を超えていないか?
  • 美容目的のダイエットサプリ

  • ストレス解消目的のアロマオイル

  • 財布・時計がズラッと並んでいる

  • 通勤の車があってもバイクを購入する

 財布やバッグは通勤のために必要なので被服費と考えがちですが、すでに複数のバッグがあるのに(楽しみで)買い増しするのなら、娯楽のはずです。

娯楽であるかの判断ポイント、贅沢であるかどうか

娯楽であるかの判断ポイント、贅沢であるかどうか

 健康のために無農薬野菜を定期購入するお金は食費の範囲ですが、高額になる「栄養補助食品」となれば考え方が変わってきます。

高額な分の「見返り」があるのか判断しづらい

 筋トレをするためのプロテインも趣味なので → 娯楽費にするか、食費に含めるか迷うところです。

 特に化粧品は予算オーバーがおこりがちですが、必需品である事は間違いないので、大きくズレなければOKとします。このあたりは一般の家庭であるなら・・「アリ?」「ナシ?」を指標にします。

家族の外食で使うお金を別にする方法

家族の外食で使うお金を別にする方法

 家族で頻繁に外食をすることがあるなら、その時に使うお金を娯楽費から外しておく考え方があります。家族で楽しむ毎月の「お決まりイベント」として、家賃と同じく固定費とします。

家族で外食する費用は娯楽でなく固定の費用

 お気に入りの「食べ放題のお店・回転寿司」の食事代を毎月キープします。外食へ行けなかった月のお金は、そのまま積み立てて家族旅行の予算にすると「次の楽しみ」へとつながります。

娯楽費に入らないその他:雑費の範囲を考える

娯楽費に入らないその他:雑費の範囲を考える

 娯楽費・またはお小遣いの範囲には「身なりを整える」費用が入っているはずです。ファッションが好きな方ほど使いすぎてしまう費用です。

POINT
  • ヘアサロンでのパーマの費用

  • 身だしなみに必要なヘアケア製品

  • 家飲みをするときのアルコールの費用

  • マイカーのドレスアップに使う費用

  • エステサロンに通うための費用

 微妙に判断しにくい少額の買い物を「雑費」という何でもアリのグループへ入れることができます。しかし、毎月のように決まった出費であるなら、何らかの名前をつけておかないと意味不明な部分が増えてしまいます。

まとめ:レジャー費とは 教養娯楽費 例 交際費 割合

 娯楽費の範囲に、外食、お土産、自分用のスイーツ、車・バイクにかかる車両維持費を含めるかどうかがポイントになります。そして 楽しんで買う物、仕方なく買う物の違いで線引きします。

POINT趣味のお金と付き合いの出費を分けます

 一度決めた仕訳のルールを途中で変えてしまうと 家計簿の推移グラフがおかしくなってしまうので、後で見直しにならないようによく考えて境界線を決めます。